出刃包丁おすすめ15選!魚を捌くのに最適な包丁の選び方は?
出刃包丁といえばプロがもつイメージですが、今は料理好きの間でも普通に使われていて、台所の必需品となっています。しかし、いざ選ぶとなると、包丁の有名産地はたくさんあり、刃の大きさや素材もさまざまです。そのため、どれが良いのか迷ってしまうことも。そこで今回は、出刃包丁の選び方や、おすすめの商品を取り上げます。これまで出刃包丁を手にしたことのない方も、ぜひ参考にしてください。
魚を捌くなら出刃包丁がおすすめ
家庭でよく使われる三徳包丁では、なかなか魚を切ることができず、苦手意識を持ってしまうことが多いようです。そこで、出刃包丁の出番です。
出刃包丁は、日本発祥の「和包丁」の一種で、日本料理でよく使われます。家庭でよく使われる三徳包丁や、牛刀・ペティナイフなどの洋包丁は、両刃で刃先が鋭く、食材を切ったり刻んだりするのに適しています。
一方、和包丁は、片側だけが鋭く尖った片刃の刃になっているのが特徴です。刃に角度がついていない方向へ包丁が動くので、まっすぐおろすと食材を斜めに切ることができ、魚の身を三枚におろしても身がつぶれず、きれいに仕上がります。
刃の薄い三徳包丁で切ると、刃が欠けることがあるので注意しましょう。自宅で新鮮でおいしい魚を調理して食べたい方は、ぜひ一度、出刃包丁をキッチンで使ってみることをおすすめします。
出刃包丁を刺身包丁として使うことも可能ですが、刺身用の魚を切るなら柳刃包丁と呼ばれる細長い和包丁が適しています。
出刃包丁の選び方のポイント
とはいえ、出刃包丁ならどれでも良いという訳ではありません。もちろん、どの出刃包丁でも料理ができますが、より適切な商品を選ぶことでより快適に使用することができます。以下に4つのポイントを取り上げます。
選び方①刃渡りサイズ
出刃包丁には、本出刃包丁、中出刃包丁、小出刃包丁、味切り包丁などの種類があり、それぞれ形状、刃渡り、厚み、幅が異なります。また、まな板の大きさ、調理台の大きさ、収納スペースなども包丁選びの重要なポイントになります。
最も一般的なのは「本出刃包丁」で、魚をおろしたり骨を叩いたり、あらゆる調理に使われています。一般的に重く、厚みがあり、丈夫なのが特徴です。タイラギやブリ、ハマチなど中型の魚をおろすのに適しています。
家庭用では、刃渡り15cmのものがよく使われており、魚以外にも、肉を切ったり、カニなどの甲殻類の殻を割ったりするのにも使えます。ブリやハマチ、タイラギなど中型の魚を調理したい方におすすめです。
「中出刃包丁」は、本出刃包丁よりも細身で薄く軽いのが特徴です。魚を2~3枚におろしたり、切り身にしたりするのに使いますが、頭を取ったり、固い骨を切ったりするのには向かないとされています。
イワシやアジ、サンマなどの小魚には、刃渡り15cmくらいの包丁が使いやすいでしょう。魚を切るための包丁が欲しいけど、本格的な包丁を買うのはちょっとという方には、このタイプがちょうど良くおすすめです。
もっと刃渡りの短い「小出刃包丁」というものもあります。マグロなどの大きな魚をおろすなら刃渡りの長い包丁が必要ですが、小さめのサイズのものなら小さな出刃で十分です。初心者の方は、刃渡り15cm程度の平均的な出刃包丁から始めるとよいでしょう。
選び方②刃の材質
出刃包丁の切れ味は材質で決まると言われています。また、手入れがしやすいかどうかも素材によって決まります。
こまめに手入れをするのが苦にならない方、本物のしっかりした商品を探しているという方には「鋼製」が良いでしょう。鋼は鉄に炭素を加えて作られた金属で、主に和包丁に使われます。
鋼の包丁の特徴は、重さと切れ味、そして持続性です。また、素材が硬いため、骨などを切りやすいのも特徴です。その反面、欠けやすく、錆びやすいので、使用後は定期的に手入れをする必要があります。
刃研ぎが面倒、時間がないという方には、「ステンレス製」がおすすめです。ステンレスは、鉄にクロムを加えた合金です。主に洋食器の包丁に使われています。サビや変色に強く、お手入れも簡単です。
また、刃こぼれしにくく、耐久性に優れています。価格も安価なものから高級なものまで幅広くあります。一方、切れ味は鋼に劣り、炭素を含む鋼に比べると研ぎにくいという欠点があります。
「セラミック」で作られた包丁もあります。セラミックとは陶磁器の一種で、切れ味は長持ちしますが、研ぐのに専用のシャープナーが必要です。また、衝撃や食べこぼしに弱いという欠点もあります。
また、「チタン」製の包丁を好んで使う方もいます。チタンは金属の一種ですが、刃こぼれしにくく、砥石で研ぐこともできます。ただし、切れ味を重視する方には不向きです。その他にも、鉄やステンレスを芯にして、両側をステンレスで接合した複合素材もあります。
これらは、切れ味とステンレスの手入れのしやすさ、壊れにくさを両立させた素材です。こうした素材で作られた包丁は、割込包丁とも呼ばれています。また最近では、ダマスカス系の複合素材にも注目が集まっています。
選び方③握りやすさ
柄の形状もチェックしましょう。一般的な出刃包丁は、柄の部分が楕円形になっています。握りやすく力が入れやすいという利点があり、初心者でも違和感なく使うことができます。
また、「栗型」と呼ばれる栗の形をした柄もあります。側面が栗の頭のように尖っており、握ると手のひらにフィットしやすくなっています。
また、八角型は、柄の部分が八角形に加工されているタイプのもので細かい作業に使いやすいですが、少し値段の高い高級包丁に使われることが多いです。
選び方④利き手
一般的に販売されている片刃の包丁は、左手でも使えないことはないですが、作業がしづらく思うように切れないことも多いです。もし包丁を自分専用で購入するという場合は、ぜひ利き手に応じた商品を選ぶようにしましょう。
また、両刃の包丁は利き手に関係なく使うことができますので、夫婦や家族など複数人で同じ包丁を使いたいという方には便利です。
出刃包丁のおすすめ15選
ここからは、よく売れている人気の商品を15点ご紹介します。先ほど挙げた選び方のポイントを確認しながら、ご自分の用途や好みにぴったりの出刃包丁を選んでください。
おすすめ①佐竹産業 出刃包丁 濃州正宗作
刃は耐久性に優れたモリブデンバナジウムステンレス鋼で、錆びにくく、鋭い切れ味です。様々な調理に使いやすいサイズ感も人気の理由です。また、高級感のある見た目とは裏腹にリーズナブルな価格で購入できるのも大きなポイントと言えるでしょう。高品質で長く愛用できるため、コストパフォーマンスを重視したい方におすすめの商品です。
おすすめ②下村工業 ヴェルダン 小出刃包丁
耐久性を高めるためにモリブデンとバナジウムを添加したステンレス刃物鋼を使用しており、切れ味の良さがポイントです。コスパに優れ、使い勝手の良い包丁をお探しの方に適しています。ハンドルは握りやすく使いやすい設計で耐久性にも優れ、衛生的なステンレス製で、食器洗い乾燥機にも対応しています。
おすすめ③グローバル イスト 小出刃包丁
こちらの商品はステンレス製で、全長が25㎝で刃渡りが12㎝のサイズとなっています。キャンプで本格的に魚料理をしたいときや、釣った魚をその場で調理したいときに便利です。左利き用の商品もありますので、ご自分の手に合ったものをお選びください。
おすすめ④貝印 アジ切り包丁 関孫六 金寿
素材には、鋼に近い硬度を持つといわれるモリブデンバナジウム鋼を使用した商品です。また、切れ味を向上させるため、糸切り刃付けを施しています。八角形のハンドルは、フィット感が良く、作業時の安定感があります。
高級感と強度を兼ね備えた「積層強化木」を採用し、特殊加工により、木の良さを生かしながら水にも強くなっています。
おすすめ⑤堺實光包丁 出刃包丁
日本製の鋼材を使用しています。業務用で使用している鋼材を家庭でも使用できるように加工されました。そのため、家庭用として非常に人気があります。ご家庭での魚や鶏の骨切りなどにおすすめです。
おすすめ⑥貝印 出刃包丁 関孫六 碧寿
刃渡りは15cm、重量は135gと、オールマイティに使えるサイズの商品です。水洗いがしやすく、お手入れも簡単なので、長く衛生的に使うことができます。価格も比較的安価なので、初めて出刃包丁を購入される方にもおすすめです。
おすすめ⑦燕の匠技 猫柄 出刃包丁
刃に猫の家族のシルエットが描かれた、キュートなデザインで家族みんなで使える商品です。刃は切れやすく錆びにくいステンレス製です。
刃渡りは16cmで、さまざまな調理に使いやすくなっています。固い食材を切るのに適しているのはもちろんのこと、崩れやすいトマトのカットなど、柔らかい具材にも適しています。
また、刃を傷めないように厚みを持たせているのも、この包丁の特徴です。その一方で、刃先は鋭く、細かい作業もしやすくなっています。
箔押し印刷を施した専用ケースに入っているので、プレゼントにもぴったりです。切れ味と見た目の両方にこだわりたい方にお勧めの商品です。
おすすめ⑧下村工業 大門屋 景綱作 出刃包丁
刃にステンレス素材を使用することで、日頃の手入れがしやすい左利き用包丁です。全長27.5cm、刃渡り15cmで、取り回しがしやすく、大胆な骨のカットだけでなく繊細な包丁さばきも可能です。
柄は天然木を使用しているので手に馴染みやすく、使い込むほどに風合いが増していきます。左利きの方にも使いやすいように、左側に刃を付けています。
おすすめ⑨藤次郎 出刃包丁 白紙鋼
刃の芯材に白紙鋼を使用し、側材には軟鉄を採用したシャープな切れ味が自慢の商品です。砂鉄を原料に不純物を極限まで減らし、強度と耐久性を高めた「白紙鋼」を使用しているのがポイントです。
経験を積んだプロの手によってハンドメイドされた商品ですので、こだわりの包丁をお探しの方に人気となっています。
ハンドルには、耐水性に優れ、手触りの良い「朴葉」を使用しており、小ぶりなサイズのハンドルは握りやすく、力が入れやすいので、長時間調理しても疲れません。刃渡りが16.5cmと長いので、魚や肉を本格的に調理したい方におすすめです。
おすすめ⑩堺味正作 本霞白鋼出刃包丁
寿司屋や割烹料理店などでプロの料理人が使用する左利き用包丁です。日本三大刃物産地の一つである大阪府堺市の鍛冶屋で、一本一本手作業で手間暇を掛けて鍛造、研磨しています。
表は鍛鉄、裏は鍛鋼の生地を使用しており、研ぎやすく、欠けにくいのがおすすめポイントです。刃渡りは16.5cmで、さまざまな包丁さばきが可能です。
八角形のハンドルも手に馴染みやすく、安定した作業をしやすくなっています。角は水牛の角を使用しており、熱を加えると収縮して抜けにくくなるのが特徴です。
おすすめ⑪堺一文字吉國 出刃包丁
柄は水牛、口金は水牛の角を使用し、本格的で高級感のある仕上がりとなっています。12cmと他の包丁に比べると少し短めなので、小魚を切るのに便利です。しっかりとした重みがあるので、骨などの固い食材も切りやすくなっています。
おすすめ⑫堺源吉 アジ切り包丁
アジなどの小魚を切るのに適した鯵切り包丁です。刃渡り105mmで、刃が薄いので、小魚を身を崩さずに切ることができます。全長23cmのコンパクトサイズで、手の小さい方にも扱いやすいサイズです。
刃は鉄と鋼の2層構造で鋭い切れ味を実現し、力を入れずに食材を切ることができます。錆びやすいので、こまめなお手入れが必要です。
おすすめ⑬藤次郎 プロ DPコバルト合金鋼2層複合 小出刃
オールステンレス製ですっきりした印象の左利き用包丁です。水洗いができ、衛生的に使用できます。また、錆びにくいので、長く使える出刃包丁をお探しの方にもおすすめです。
刃の芯材にはコバルト合金鋼、側材には13クロームステンレスを使用しており、切れ味と手入れのしやすさを両立しています。
ハンドルは、片側にトルネード柄を施した非対称デザインで、食材をカットしている最中に誤って手を滑らしにくい工夫がなされています。刃渡り16.5cmと長く、重量も約250gと軽量なので、大型魚も余分な力を入れずに処理できます。
おすすめ⑭片岡製作所 和風出刃庖丁
刃の切断前に再研磨がしやすいように、専門の技術者が荒砥石と中砥石で刃元を研いでいます。刃と柄は隙間なく一体で作られているので、衛生的に使用することができます。
おすすめ⑮穂岐山刃物 黒打ち 出刃包丁
400年以上の歴史を持つ、土佐の伝統的な手造り包丁です。両刃の包丁でありながら、比較的安価で手に入れることができます。両刃包丁ビギナーでも手に取りやすいのがポイントです。刃渡り15cm、重さ250gと重量感のある製品です。
両刃包丁は慣れるまで扱いが難しいですが、切れ味は抜群です。例えば、鯛の骨などの硬い骨はもちろん、骨付き肉やかぼちゃなど、魚以外の硬いものもストレスなく切ることができます。
料理好きなら出刃包丁を揃えておこう
今回は、魚や肉の骨切りにも使える切れ味抜群の出刃包丁を特集しましたが、いかがでしたか? 気に入る商品は見つかりましたか? 出刃包丁と一口にいっても1つ1つの商品ごとにこだわりが異なり、さまざまな種類の素材が使われています。
自分のこだわりや使用目的によって、最適な一本を選びましょう。とはいえ、出刃包丁の中にはしっかりとお手入れをしないと傷んでしまうものも多いです。
料理にはこだわりたいものの、包丁のお手入れまで手が回らない、という方は、錆びにくいステンレス素材を選ぶのがおすすめです。自分にぴったりの出刃包丁を見つけて、気軽に魚料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。