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機械加工技能士の資格とは?金属加工に使う道具は何がある?

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引用:アマゾン
「機械加工技能士」は、「金属を切削・研削し、所要の形に作り上げる技能」を証明する技能検定制度(国家資格)の一種です。検定試験の内容は、使用する工作機械の種類によって区分されています。この検定に合格すれば「金属加工に関する技術のレベル」を証明できるのです。ここでは、そんな機械加工技能士資格に興味のある人に向け、資格の種類・取り方・仕事内容とともに、金属加工によく使う道具もご紹介しましょう。

機械加工技能士の資格とは

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「機械加工技能士」の資格試験は、各都道府県の職業能力開発協会が実施しています。資格の種類・受験資格・試験の概要などをご紹介しましょう。

機械加工技能士資格の種類と受験資格

「機械加工技能士」は、国家資格である「技能検定」の一つで、機械の金属加工に関する知識やスキルを証明する資格です。3級・2級・1級・特級の4つの階級があり、それぞれ受験をするには以下の条件があります。
・3級:実務経験6か月以上
・2級:実務経験2年以上の人、もしくは3級合格者(学歴により実務経験は不要)
・1級:実務経験7年以上の人、もしくは2級合格後2年以上・3級4合格後4年以上の実務経験者(学歴により必要とされる実務経験年数は異なる)
・特級:1級合格者で5年以上の実務経験者

機械加工技能士の資格試験内容

機械加工技能士の試験は、3〜1級は筆記試験と実技試験の両方があり、特級は筆記試験のみです。そして、実技試験の範囲は多岐に渡っています。普通旋盤作業・数値制御旋盤作業・フライス盤作業・数値制御フライス盤作業・ボール盤作業・平面研削盤作業・タレット旋盤作業ほか多数の項目があります。
個人で上記の金属加工機械を持っている人は少ないので、職場で用いている機械に関係する技能の資格取得を目指す人が多いようです。

機械加工技能士の情報はこちら

3〜1級の実技試験内容の最新情報は、こちらの機械加工技能士試験問題を作成している「中央能力開発協会」HPに詳細があります。「機械加工」の項目をごらんください。
●平成30年度(前期)実施職業一覧・実技試験概要
http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/2018_zen/giken_zenidx.html

また、試験の実施日程などは、各都道府県の職業能力開発協会にお問い合わせください。
●都道府県職業能力開発協会
http://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

機械加工技能士の仕事とは

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機械加工技能士の資格を取得すると就職や転職の際に有利になる職業にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的な職業をご紹介しましょう。

NC研削盤工(エヌシーケンサクバンコウ)

「NS研削盤」とは、砥石(といし)を使って金属やセラミックスなどを加工する機械のことです。NC(数値制御装置)で加工情報を入力するので高精度の加工が可能になります。そして、工作物の材質・形状・サイズなどにより、数種類あるNS研削盤を使い分けるのがNS研削盤工の仕事です。また、設計書を元に機械の動きをプログラミングしたり、機械を点検確認し製品が一定の質を保っているかチェックしたりする仕事も行います。

NC旋盤工(エヌシーセンバンコウ)

「NS研削盤」とは、プログラミングに基づいて動くNC(数値制御装置)旋盤を用い、金属工作物の旋削(せんさく)加工をする機械のことです。NC旋盤工は、機械のプログラムを登録したり微調整をしたりする「プログラミング」の仕事と、機械がそのプログラム通りに動いているか確認する「オペレーティング」の仕事を行います。また、機械のメンテナンスや手順書に沿って管理・検査などを行うのもNC旋盤工の仕事です。

NCフライス盤工(エヌシーフライスバンコウ)

「NCフライス盤」とは、NC(数値制御装置)により高精度の金属切削(せっさく)加工を行うことができる機械のことです。NCフライス盤工は、まず加工図面を的確に把握し、作業指示に基づき加工物に対する工程数・基準点・加工方法や切削工具を検討し、プログラムを作ってから加工作業に入ります。NCフライス盤の正確な操作やプログラムの正確性、加工段取りなどに対する素早い判断と対応が要求される仕事です。

マシニングセンター・オペレーター

「マシニングセンター・オペレーター」とは、「マシニングセンター(※)」と呼ばれる機械の操作・運用をする仕事です。図面に基づき手順・加工方法を決めてNC(数値制御装置)プログラムを作成する仕事と、実際に機械を動かしつつ工作物を加工する仕事を行います。スキルやキャリアを重ねることにより、オペレーターからプログラマーや監督職にキャリアアップしたり自営業として独立したりすることも可能です。

※マシニングセンター:金属素材をセットすると、自動的に最適な工具を交換して切削加工を連続して行う工作機械

どうやって取った?機械加工技能士の勉強方法

さまざまな種類がある機械加工技能士資格ですが、資格取得者はどのような経緯で合格したのでしょうか。

資格挑戦の動機や勉強法

入社後数年の経験を積んでから、自分の技術力を証明するために担当している機械に関する2級資格に挑戦する人が多いようです。合格者は、仕事以外にも休日に出社して機械の実技練習をしたり、自宅で学科の勉強をするなど、限られた時間を上手に活用し受験に備えています。
こちらでは、機械加工に携わる企業で働く人々の「声」を読むことができるので参考にしてみてくださいね。
厚生労働省「機械加工お仕事ブック(PDF)」
http://www.waza.javada.or.jp/shokushu/about/pdf/ViewAttachmentPdf.pdf

金属加工でよく使用される道具とは?

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日本のさまざまな「モノ創り」のベースになっているのが、機械加工技能士たちが携わる「金属加工」です。ひとくちに金属加工といっても種類は多岐に渡り、作業ごとに使用する機械も異なります。ここでは、比較的一般にも知られている「金属加工でよく使用される道具」をご紹介しましょう。

SK11 卓上ボール盤SDP-300V

SK11 卓上ボール盤300W SDP-300V
SK11 卓上ボール盤300W SDP-300V

サイズ:高さ592mm
質量:18.5kg

金属の「穴あけ」加工に必須の道具がボール盤です。 この「SK11 卓上ボール盤SDP-300V」は、穴あけの深さ調節が簡単で、大きな穴でも真っ直ぐに開けることができます。さらに、キリの直径に合った回転数に調整できるので作業も効率的です。金属のみならず木材にも使用できます。「十分な性能を持ちながらもリーズナブル!」と評判の高い製品です。

東洋アソシエイツ 小型ボール盤

東洋アソシエイツ 小型ボール盤DP2250R 16110
東洋アソシエイツ 小型ボール盤DP2250R 16110

サイズ:180×255mm(設置面積寸法)
質量:7kg

こちらの「東洋アソシエイツ 小型ボール盤」も軽金属や木工材の穴加工に最適な、
卓上で使えるボール盤です。穴あけの深さ調節ゲージ(スケールリング)を使用することで、同じ深さの穴を開けることができます。また、スピンドルスピードも「無段変則」なので、自分に最適な回転数で作業可能です。専用の「平バイス」が付属しています。

ミニフライス盤330×95mm

ミニフライス盤マイクロ・クロステーブルミニのヘテロベンチ330×95mm
ミニフライス盤マイクロ・クロステーブルミニのヘテロベンチ330×95mm

サイズ:330×95mm
質量:2.4kg

フライス盤は、回転軸に取り付けた「フライス」を回転・動かすことで平面や歯車、溝などの切削加工を行う道具です。この「ミニフライス盤330×95mm」は、小型ながらも「精度のある仕事をしてくれる」と評判の高い製品となっています。ボール盤に取り付けて使用している人も多いようです。リーズナブルなので手軽に購入できるのも魅力でしょう。

KKmoon 6in1金属製ミニ旋盤

KKmoon 6in1金属製ミニ旋盤100-240v
KKmoon 6in1金属製ミニ旋盤100-240v

サイズ:全長290mm(一番長い辺)
質量:4.55kg

「KKmoon 6in1金属製ミニ旋盤」は、コンパクトなボディながらも、金属や木材の旋盤(素材を切削する基本的な加工)・フライス盤・穴あけ加工・研磨機・鋸盤など、1台で6通りの働きができる加工機械です。小さいので仕事用には適しませんが、DIYや模型工作、趣味の加工品作りなどに使えます。お値段は高めですが、多機能なのでDIYを趣味とする人へのギフトにも最適です。

キャリアアップに!機械加工技能士に挑戦

「モノ創り」のベースとなる金属加工の技術。金属加工はさまざまな種類があります。機械加工機能士の資格は、その「腕」を証明してくれるのです。自分の職場に合った資格を取得すればキャリアアップも期待できます。また、会社によっては資格取得を推奨しているところや、資格取得者には褒賞金を出すところなどもあるのです。「自分の技術を証明する」ためにも、思いきって挑戦してみませんか!

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