ファクタリングで支払う費用とは?【元銀行員が徹底レクチャー】

引用:pixabay

事業者がファクタリングを利用して手持ちの売掛金を売却しようとする時、やはり気になるのは「費用」で「トータルでいくら掛かるのだろう ?」でないでしょうか。

特にファクタリング会社で初めて売掛金を売却する時、費用のことを詳しく知らないと不安で仕方ないですよね。

そこでこの記事では、そのファクタリング取引に係る費用について、元銀行員の立場から筆者が詳しく解説します。

 

ファクタリングで掛かる費用と相場

まずはファクタリングで発生する費用についてその内容と一般的な相場について解説します。

1-1.ファクタリング手数料

まずファクタリングで発生する費用といえば、売掛金を売却・譲渡した時、ファクタリング会社が買い取りする手数料です。

この場合、手数料は「譲渡金額の○%」となり、売掛金に対する買取り割合を示しています。ファクタリングの取引形態によって手数料率が違い、一般的な相場としては以下のようになっています。

 

・3社間取引手数料 … 譲渡金額の1%~5%

・2社間取引手数料 … 譲渡金額の10%~30%

 

1-2.事務手数料(審査手数料)

会社によって名目は違いますが、事務手数料あるいは審査手数料と表示している費用項目があります。また費用として徴収する名目は「売掛金や売掛先を審査するための費用一般」です。

ただし業者によって取ったり取らなかったり、また手数料に組入れたり入れなかったりと対応はバラバラだし、また相場もあってないような項目なので、交渉次第ではゼロにすることもできます。

1-3.契約書印紙代

こちらは公的にも認められている費用項目です。ファクタリング契約は債権譲渡契約なので、必ず売却先とファクタリング会社、双方が内容に合意し押印した契約書が必要になります。(3社間契約ではこれに売掛先が参加)

この契約書は印紙税法上、第15号文書の1に該当するので、仮に契約書に記載された金額が1万円以上の場合、200円印紙が必要です。

1-4.振込手数料

振込手数料というのは、ファクタリング会社が買取り代金を利用者の銀行口座に振込する時の銀行に支払う手数料のことです。一般的には利用者が負担します。振込金額や振込方法、相手先の銀行によって手数料相場は100円~800円ほど(除く消費税)。

1-5.債権譲渡登記費用(2社間取引で設定)

債権譲渡登記というのは主に2社間取引に利用される方法ですが、ファクタリング会社が買取りした売掛金の権利(所有権)を法務局に登記して、債権者以外の第3者の主張に対して対抗するものです。

法務局に登記する手続きが必要なのでそれに係る費用が発生します。ただし業者によっては実際に登記せず、書類だけ手元に置いて登記保留で対応してくれる業者もあります。この場合、費用は発生しません。もちろん無事に売掛金が回収されれば、業者はその書類を利用者に返却してくれます。

1-6.債権譲渡登記及び抹消登記の税金

債権譲渡登記及び抹消登記に係る印紙税額は以下の通りです。

債権譲渡登記印紙税額

7,500円(債権の個数が5,000個以下の場合)

抹消登記印紙税額

1,000円

参照先:法務省 登記の種類と登録免許税
http://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-02.html

1-7.司法書士報酬

設定登記及び抹消手続きを行うには司法書士にその手続きを代行依頼しなければなりません。その報酬の相場です。

3万円~5万円(業者と司法書士の取引親密度にもよる)

1-8.その他費用

その他の費用として以下のようなものがあります。

・着手金
・見積もり費用
・出張費用(含む日当)

ただしこのような費用を利用者に請求するかどうかはすべて業者の判断によっており、決まったルールはありません。またきちんと請求書の費用項目に金額とともに載っているからといって、それが優良な業者であるという保証もありません。業者の説明を聞いて十分納得できるものならお支払い下さい。

 

費用の相場を作る要因とは ?

ファクタリング取引では色々な費用項目があることを知ってもらえたと思います。ではその相場を作る要因にはどのようなものがあるでしょうか ? 筆者としては以下のような要素が組み合わさり費用相場を作っていると考えています。

2-1.売掛金・売掛先の信用度

ファクタリング審査で業者が最も重視しているのが売掛金及び売掛先の信用度です。業者に取って売掛金が無事に回収できて取引が完了するので当然ですね。

売掛金の回収リスクが低いほど、また売掛先の信用度が高いほど、業者は買取り手数料を低くできます。また取引形態が2社間取引だと手数料が高くなり、3社間取引だと手数料が低くなります。

2-2.ファクタリング会社の利用回数・利用実績

そのファクタリング会社で過去どれぐらい売掛金を買い取ってもらったか、その利用実績によっても手数料は上下します。特に初回利用とか1回限りの利用はどうしても手数料が高くなる傾向があり、一方利用実績を積み重ねることでだんだんと得意客として手数料を割引してもらえるようになります。

2-3.売却額(譲渡額)

譲渡金額と手数料の関係からいえば、譲渡金額が大きくなればなるほど手数料率は低く設定できます。その理由はファクタリングの場合、買取り金額に関わらず、審査を含むその処理コストはほぼ同じだからです。

これは銀行融資の場合も同じで、私の元銀行員としての経験からいえば、会社に1億円融資するのも1千万円融資するのも、相手と交渉して審査資料を集める、稟議(りんぎ)書類を書くなどの手間はほとんど同じでした。

たとえば1,000万円の売掛金を買い取って料率が10%だと手数料は100万円、これが300万円の売掛金を買い取って料率が20%なら手数料は60万円ですよね。もし手間が同じなら、当然1,000万円の売掛金を300万円の時より低い料率で買取りしても手数料が多く入るので儲かります。

このように買取り金額が大きくなればなるほど業者としても手数料率を低くできるのです。

2-4.取引関連費用を手数料に含めるか含めないか

取引に関連した諸費用を買取り手数料に含めるかどうかでも費用の総額は変わってきます。

特に利用者にとって、事務手数料(審査手数料)や着手金、出張費用などは本当に費用といえるかどうかという問題点もあり、いわばファクタリング会社の言い値で決まる世界です。それだけに手数料に組み込まれて請求されると、これらの費用もブラックボックス化して分かりにくくなります。

それだけに同じ費用として請求されるなら、やはり手数料と別に費用として請求してもらった方が分かりやすいです。また金額を見て減額できないか、交渉できる余地もあります。

 

費用を最少化するためのコツ

これまで繰り返し述べてきたように、契約や登記で必要な費用は別にして、手数料含む各費用には明確な相場は存在しないのが現実です。すべては個々のファクタリング会社によって決まるといっても過言ではありません。

しかし逆をいえば、その分利用者にとっても交渉の余地があるということになります。そのためにもまずは自己責任の下、買取り手数料が安くかつ取引安全度の高いファクタリング業者を見つける必要があります。

この章では最後に手数料を含む費用を最少化するためのコツについて解説します。

3-1.まずは相見積もりを取ってファクタリング会社を絞り込む

ファクタリング会社の数は今や相当数に上っています。それだけにどこに相談したらいいか迷ってしまいますよね。

そこでまずネット検索や比較サイトを使って、利用しやすく安全性の高そうな業者を数社選びましょう。そして電話かネットで依頼して見積もりを取ってみて下さい。相見積もりすることで、自社の売掛金がどの程度に評価されるか、分かると同時に各費用に対する相場観も養うことができます。

3-2.相対交渉で取引に適切な先を絞り込む

次に依頼したい候補のファクタリング会社が決まったら具体的に行動を起こす段階です。もし自社の近くに業者の会社があれば、経営者が直接出向くか、営業マンに自社に来てもらって話を聞きましょう。

あるいは自社から遠い場合は電話やネットで交渉してみましょう。その際の交渉ポイントは以下の通りです。

3-2-1.費用等の質問をして相手の反応を見る

ファクタリングの説明を受ける時、費用等も含めて質問し、相手がどのように回答してくれるか、その対応をじっくり観察してみましょう。

特に費用に関しては、担当者の説明が金額の呈示も含めて明確なほど安心して取引できる先と考えて下さい。逆に「実費で請求させてもらう」とか「買取り後に呈示する」というあいまいな回答が返ってきた場合は要注意です。その場合、あまり深入りしないで帰宅したほうがいいです。

3-2-2.契約書はきちんと作ってくれるか、写しは交付してくれるか

仮に契約したとして、契約書はちゃんと2通作成し、1部を自社用に交付してくれるか、あるいは契約書の写しをきちんと返してくれるかどうか、よく観察しておいて下さい。

契約書を作らず口約束だけで済まそうとする、契約書の写しも渡さず、また契約書の写真を撮るのも許可しないような業者の場合、それ以上取引をするのは危険です。

費用項目のところでも説明しましたが、取引において契約書の作成は基本です。またそれに伴い契約書に印紙も貼って収める必要があります。それをしないということは脱税なので、その会社は悪徳業者の可能性があります。

3-3.業者を最終決定するのも必ず費用総額で比べてから決める

手数料や費用の説明を聞き終わったら、いよいよ買取り業者を決めます。ただしその場合でも必ず比較するのは費用の総額で決めるようにして下さい。手数料の低さだけで決めるのは止めて下さいね。

さらに繰り返しますが、費用については極力、金額を明確化している業者から最終、買取り業者を決めるようにしましよう。費用が明確化しているのはその業者が取引に自信を持っている証拠です。

そのような業者を見つけて、できるだけリスクの少ないファクタリング取引を行いましょう。

 

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