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【9個の注意点】ヤミ金業者とファクタリング業者の違いを元銀行員が解説

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ファクタリングは近年注目されている新しい資金調達方法のひとつです。自社の持つ売掛金を回収期日の前にファクタリング会社に売却することで早めに資金を手にすることができます。

一方ファクタリング業界は今のところ業者を規制する法律のない業界で、いわば法律のグレーゾーン、そのため参入障壁が低く次々とファクタリング会社が誕生しています。それがまたヤミ金業者が入りやすい温床にもなっていて、ファクタリング会社のふりして商売しているヤミ金もいることから、ファクタリング利用者は常にヤミ金と取引する危険性と隣り合わせになっています。

なぜならファクタリング利用者の中には特に資金繰りを急ぐ会社、個人事業主がいて、この状況が特に危ないからです。資金調達を焦るあまり心に余裕がないため、ヤミ金の甘い言葉についつい心を動かされ取引してしまいます。

しかしここはいくら焦っていても冷静になって下さい。いったんヤミ金業者と関わるとさらなる地獄が待っているからです。絶対ヤミ金と関わってはいけません。

そこでこの記事ではヤミ金業者の特徴や見分け方を通じて、健全なファクタリング業者との違いを詳しく解説します。ヤミ金業者とファクタリング業者の違いをきちんと知って取引すれば、ヤミ金業者と関わるリスクやそれから受ける被害を最小化することができます。

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ヤミ金業者の特徴と見分け方

まずはヤミ金業者の特徴と見分け方を9つの視点から解説します。この9つの項目のうち、どれかに該当するようなら、その業者がヤミ金である可能性が極めて高いです。もちろんヤミ金業者と分かり相手と関わりそうなら、すぐに逃げの姿勢を取りできるだけ早くその場から立ち去るようにして下さい。

会社のHPがない、HPがあっても会社の詳細情報がないか不明瞭

ヤミ金はネットで調べてもそもそも会社のHP(ホームページ)がないか、あっても会社の詳細情報が書かれてない、あるいは不明瞭な場合が多いです。

本社所在地の住所が書かれていない、代表者名がない、会社の資本金額や設立年月日も不明、連絡先電話番号は携帯電話のみ、怪しい点がてんこ盛りです。またファクタリング会社なのに肝心の手数料の表記さえがありません。全てがヤミ金の様相を呈しています。

ウソの貸金業者登録番号を記載して信用させる

ヤミ金業者が会社のHPを開設して表向き詳細情報を書いていても、それだけで信用してはいけません。利用者をだますため色々なトリックを仕込んでいるからです。

たとえば会社の名前を有名なファクタリング会社に似せて作っている場合があります。わざと1~2文字だけ変えて現存するファクタリング会社と勘違いさせる作戦です。あるいはウソの貸金業者登録番号をHPに載せて、いかにも国や地方公共団体から認可を受けた正式業者と思い込ますトリックもあります。

そもそもファクタリング業者は許認可不要の業種なので貸金業者登録番号など必要ありません。しかしファクタリング初心者の中には、ファクタリング業者も消費者金融業者も同じに理解しているレベルの方もいるので、表面上貸金業者登録番号を書いているだけで正式業者だと簡単にだまされてしまう人もいるのです。

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HPがきれいだけで相手を信用するのは危険だと認識しておいて下さい。

手数料が高すぎる、手数料そのものが不明瞭または説明がない

ファクタリングは売掛債権の売買(譲渡)なので、取引に伴い買取り手数料が発生します。ところが業者が要求してくる手数料の中に相場から外れて異常に手数料が高すぎる業者とか、そもそも手数料の呈示がなくあいまいか、全く説明をしない業者がいます。それぞれヤミ金の可能性が極めて高いのでくれぐれも注意して下さい。

健全なファクタリング取引なら取引形態に合わせておおよその手数料相場があります。

  • ・2社間取引…売掛金額の10%~30%
  • ・3社間取引…売掛金額の1%~9%
  • もし御社の関わったファクタリング業者の呈示してきた手数料がこの範囲になく、それ以上とか何も説明しないようならヤミ金を疑って下さい。

また逆に相場より異常に低い手数料も別の意味で要注意です。こちらは低い手数料で釣ってきて、取引後に別の意味不明な費用項目で高額の支払いを要求するパターンのヤミ金の可能性があるからです。

取引内容について説明を聞こうとしても面接を拒んでくる

こちらが取引内容について詳しく説明を聞こうとして面接を要求しても相手が会うことをかたくなに拒んでくる業者は要注意です。ヤミ金の可能性が極めて大です。

そもそもファクタリングも金融取引なので、利用者として不安をなくすため事前に業者から聞きたいことは色々ありますよね。しかしそれにも拘わらず面接を拒む業者というのは、自分の顔を見られたくない、警察の証拠になるようなものは一切残したくない、違法業者たるヤミ金に限られてきます。面接を要求しても応じようとしない業者は最初から関わることを避けて下さい。

審査がない、あるいは要求される審査書類が少なすぎる

ヤミ金が貸金業者として顧客と関わるときの売りは「審査なし」が常套手段ですが、これはヤミ金がファクタリング会社に偽装して顧客を呼び込むときも同じような手口を使います。今本人の資金繰りが厳しく資金がすぐに必要で「審査なし」でお金貸してくれるなら誰だって飛びつきますよね。でも世の中、そんなに甘くありません。

たしかにファクタリング審査は銀行等の融資より審査が比較的緩いのは事実ですがそれでもないわけではありません。健全なファクタリング業者ならどこでも審査をして結果を出してから取引します。

それが「審査なし」の条件で売掛金を買ってくれるとか、業者から要求される審査書類が少なすぎる場合はあまりにもおかしいのでヤミ金の可能性を疑ってみましょう。急がば回れという格言はこういうときにこそ活きてきます。

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取引条件に担保や保証金を要求してくる

ファクタリング取引の条件に担保や保証金を要求してくる業者は要注意です。極めてヤミ金の可能性が高いです。ファクタリングは売掛債券の売買取引なので取引後に単に債権の所有者が右から左に動く取引です。したがって銀行融資のように条件として担保や、まして保証金がいるようなことは絶対ありません。

それにも拘わらずこのようなありもしない条件を求めてくる業者というのは、ファクタリングの知識が乏しく融資もファクタリングの違いも理解できていないようなレベルの顧客を狙ったヤミ金しかいないのです。

契約書を作らない、または金銭消費貸借証書で契約しようとする

ファクタリング取引の際、契約書を作らない、または金銭消費貸借証書で契約しようとする業者には要注意です。ヤミ金業者の可能性があります。もちろんヤミ金だけでなく、悪質なファクタリング業者の中にも契約書を渡さず取引を終わらせようとする業者もいるので、両者を区別するのは難しい面もありますが、利用者が関わっていけない業者という意味では同じです。

ファクタリング取引は金融取引の一種であり、取引する当事者同士、合意内容を取り決めた契約書をきちんと取り交わす必要があります。しかし人によっては取引の全てを業者任せの無関心な人もいるので、ヤミ金や悪徳業者はそのスキを突いて取引の証拠となる契約書を渡そうとしないのです。

また仮に契約書を交わしてもその後、契約書のコピーを渡してくれない業者も要注意です。

筆者は元銀行員ですが、昔の銀行は融資しても取引相手に契約書のコピーも渡さないことが一般的でした。しかし今のご時世、こんな金融業者優位のやり方が通るほど社会は甘くありません。国の指導もあり現在では必ず取引後に契約書のコピーを渡すことが必須条件となっています。これはファクタリング取引も同じ、健全なファクタリング業者なら必ず契約書のコピーを渡しているはずです。

一方、ファクタリング取引の際、契約書を「金銭消費貸借証書」で契約しようとする業者がいたらこちらも間違いなくヤミ金です。くれぐれも用心して下さい。

何度も繰り返しますが、ファクタリングは債権の売買取引であり融資取引ではありません。「金銭消費貸借証書」は融資取引に使われる契約書のひとつです。ヤミ金が取引相手の金融取引に無知であることを逆手にとって、ファクタリング取引に似せてじつは融資取引に引き入れているのです。いったん融資契約を交わしたらあとはヤミ金のいいなりになってしまいます。

「元金の返済はいいから当面金利だけ払ってくれればいい」などと甘い言葉で誘い、元金を返済させず延々と異常な高さの金利を払い続けさせようとします。間違ってもこんな初歩的なトリックにはだまされないようにして下さいね。

売掛金の買取り金を振込でなく現金で手渡ししようとする

ファクタリングの取引後、売掛金の買取り金を振込処理でなく現金で手渡ししようとする業者は要注意です。このような処理をする業者はかなりの確率でヤミ金業者の可能性が大です。

健全なファクタリング業者だと、ファクタリング取引後にトラブルが起こってもちゃんと訴訟等に勝てるよう買取り資金も振込み処理して証拠を残しています。しかしヤミ金だけは、警察からの追跡を逃れるためできるだけ取引の証拠を残したくないので、契約書も交わさないし買取り資金も現金で渡そうとするのです。

もちろんヤミ金の場合、これは本当の意味の売掛金の買取り資金でなく融資金として相手に渡している可能性が高いです。なぜならヤミ金の最終目的は同じ客から繰り返し暴利をむさぼることなので、途中で借金を返されてしまってはうまい汁を吸えなくなるから。だから最初はファクタリングといって相手をだまし、途中からヤミ金の本性をあらわにして金をむしり取ろうとするのです。

最近は警察の取り締まり強化で「ヤミ金」では商売しにくくなっているので、「ソフトヤミ金」と呼び方を変えてソフト路線で商売している連中もいますが本当にふざけた話です。だって中身は全く変わらず同じヤミ金ですからね。売掛金の買取り金を現金で手渡ししようとする業者にはくれぐれもご注意下さい。

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健全なファクタリング業者とは無理な取引を強要しない業者のこと

前章で9つの点からヤミ金の特徴と見分け方を詳しく紹介してきましたが参考になりましたか?

じつは健全なファクタリング業者を見分ける方法は結構簡単で、今まで述べてきたヤミ金の特徴を全く逆にしてみたら、それが健全なファクタリング業者の証なのです。たとえば健全なファクタリング業者なら以下のような対応をしてくれます。

  • ・売掛金の買取り手数料は取引形態ごとにほぼ一般的な相場内にある
  • ・ファクタリング取引の前に、きちんと手数料や取引方法など、ていねいに説明してくれる
  • ・審査に当たりどのような書類が必要か文書で一覧にして説明し渡してくれる
  • ・取引ではきちんと契約書も取り交わすし契約書のコピーもくれる
  • ・売掛金の買取り金を振込処理してくれる

一般的なファクタリング業者とは、上記のような対応をきちんと行い、かつ取引において相手に無理な取引を強要しない業者のことをいいます。これがヤミ金業者と一般的なファクタリング業者の大きな違いです。

健全なファクタリング業者との取引で得られるメリットは?

健全なファクタリング業者との取引で得られるメリットは安心感だけでなく色々なメリットがあります。たとえばファクタリング業者が自社に代わり売掛先企業との交渉を代行してくれることです。

3社間取引をすると、自社は売掛金をファクタリング会社に売却する前に売掛先企業に通知して売掛金の売却を承諾してもらわねばなりません。しかしファクタリングの経験が乏しい会社や個人事業主だと、相手への説明不足から売掛先企業の不信を招いて承諾を拒否されるばかりか取引停止を食らうかも知れません。

しかし健全なファクタリング業者だと交渉経験も豊富なので、売掛先企業との交渉も代行してやってもらえトラブルを少なくできるメリットがあります。

また別のメリットとして、ファクタリング業者から良質な経営コンサルティングを受けられるという面もあります。ファクタリングを利用するということは、自社の資金繰りが厳しくなっている可能性もあるので、利用するファクタリング業者が健全な業者だと資金繰り改善の具体策を教えてもらえます。

このように健全なファクタリング業者との取引で得られるメリットは様々あり利用価値は高いのです。

まとめ

ヤミ金業者とファクタリング業者の違いという視点から、最初にヤミ金業者の特徴と見分け方を取り上げ詳しく解説し、まさにその逆の特徴を持っているのが健全なファクタリング業者であることを紹介してきました。

資金繰りを急ぐあまり、ファクタリングの十分な知識も持たず安易な資金調達に走ろうとする会社経営者や個人事業主はまさにヤミ金業者の格好のターゲットになってしまいます。彼らの餌食になってしまったら後の祭りです。取り返しがきかなくなります。

この記事を参考にして、ぜひ健全なファクタリング業者との安心した取引をめざして下さい。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。