ファクタリングの申込方法は?必要な書類や手続きの流れを解説
ファクタリングは、自社が持っている売掛債権を売却することで資金を得る方法です。しかも銀行や消費者金融から融資を受ける際のように、厳しい審査ではなく、さらには信用情報に傷がつかないなど様々なメリットがあります。
早期の資金調達に使える便利な方法ですが、ファクタリングを利用したことがなく、どのように申し込めばいいのか、わからない方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ファクタリングの申込方法について解説します。
申し込みに必要な書類や注意点なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ファクタリング業者へ申し込む流れ
ファクタリングは専用の業者へ申し込みます。基本的にはファクタリングを専門でサービスを提供している業者に相談し、必要な手続きを済ませれば申込み完了です。
後はファクタリングに利用する売掛金に問題がないか、業者側が判断して最終的な判断を下します。
銀行や消費者金融のような厳しい審査はほぼ行われませんが「売掛金に問題がある」または「回収できる可能性の低い売掛金」と判断される場合は利用できません。
問題がなければ速やかに現金化できます。
しかし申込みに不備があれば、手続きに時間がかかってしまいます。素早く資金調達するためには、事前に必要な準備を万全に整えておくのが大切です。
ファクタリング手続きの手順を解説
それでは実際にファクタリング業者へ、申し込む際の手順を解説します。
素早い資金調達を実現するためには、申し込み前に手順を確認しておき、必要事項を把握しておきましょう。必要書類が既に手元にある状態で手続きを行えば、スムーズに進みます。
申し込み
ファクタリングの申込方法は、以下の4通りです。
- ホームページ
- 電話
- FAX
- 来社
これらの方法で一番使いやすいのは、ホームページから申込む方法です。
ホームページには専用のフォームが用意されており、必要事項を記入していけば申込みが完了します。
店舗に行ったり、電話をかけたりする必要がないため、ホームページを利用するのが一番気軽に使いやすいでしょう。
電話やFAXの場合は、ファクタリング業者が営業中でなくては利用できません。
また、ファクタリング業者によっては来社での手続きが不可の場合もあります。
ファクタリング業者からの連絡
連絡の方法は、電話とメールの2種類。しかし、実際には電話での連絡が多い傾向にあります。
この連絡の際に、申込内容の確認が行われます。申し込み内容が正しいのか、そしてどのような事情でファクタリングを利用したいのかなどを確認されます。
申し込み内容に何らかの間違いがあれば、この時点で訂正しておきましょう。
そして、金額に対して発生する手数料について説明されます。
また必要書類についても説明があるので、不明点や不安な点があれば確認しておきましょう。
書類の提出
ファクタリングに必要な書類を提出します。
必要書類は後ほど詳しく紹介します。基本的にファクタリング業者が必要だと告げたものを提出しましょう。
提出した書類を確認し、ファクタリング業者が手続きできると判断した場合は再び連絡が入ります。
書類に不備があれば、書類の再提出を求められます。
ファクタリング業者との契約
書類に問題がなければ、ファクタリング業者と契約を結びます。
以下のような方法で契約の手続きが行えます。
- 郵送
- 来社
- 出張
- FAX
ネット経由の契約を受け付けている業者は非常に少なく、郵送かFAXが多い傾向にあります。
出張というのは、業者側に来てもらって契約するというもの。わざわざこちらから来社しなくてもいいのがメリットです。
この中で最も短時間で契約できるのはFAXです。もちろん、ネットでの契約が利用できるのであれば、ネット契約が最速だと言えます。
振込
契約が完了すれば、指定口座に振込まれます。
振込の金額は、ファクタリング業者との間で発生する手数料を差し引いた金額です。振込金額に間違いがないか、しっかりと確認しましょう。
ファクタリングの際に必要な書類
ファクタリングの申し込み手順がわかったところで、提出しなくてはならない必要書類を紹介します。
ファクタリングに必要とされる書類は以下の通りです。事前に準備してから申し込むと、スムーズに手続きを進められます。
- 身分証明書
- 登記簿謄本
- 決算書
- 取引先との契約書
- 売掛債権の書類
- 入金先の確認書類
これらの書類が基本的に必要な書類です。
ファクタリング業者によっては、他にも書類を要求されるケースがあります。
身分証明書
身分証明書は経営者本人のものが必要です。
ここで認められる身分証明書は以下の通りとなります。
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード
基本的には顔写真が入った、公的な身分証明書が対象です。顔写真の入っていない書類は、認められないため注意しましょう。
登記簿謄本
登記簿謄本は、本当に会社として存在しているのか確認するために必要な書類です。
必ず提出する必要があるので、忘れずに用意しましょう。
決算書
ファクタリングは、一時的に申し込み会社に対して売掛金が振り込まれます。
そのため実際に売掛金が支払われる前に、倒産や差し押さえといった問題が起こると、ファクタリング業者が大きな不利益を被ってしまいます。
こういった事態を避けるために、決算書によって経営状態を確認されます。
以下のような書類が決算書として認められています。
- 決算書
- 法人税申告書
- 決算書の科目別内訳書類
ファクタリング業者によっては、他にも提出が認められている書類もあるため、利用するファクタリング業者に確認しましょう。
取引先との契約書
売掛債権の内容を確認するために、取引先との契約書が必要です。
提出を求められた場合は、売掛債権の契約を結んでいる会社との間で交わした書類も必要です。
売掛債権の書類
売掛債権に関連する書類がなければ、債権の金額が不明となるため、ファクタリングの手続きはできません。
ここで提出する書類は以下の通りです。
- 注文書
- 発注書
- 納品書
- 請求書
売掛債権と判断される書類であれば何でも構いません。「金額」と発注している「実績」そして双方が取引をしている様子がわかれば問題なくファクタリングは可能です。
入金先の確認書類
入金先の確認書類がなくては、本当に取引しているのか判断できないため、必ず必要となる書類です。
ここでは以下の書類を提出します。
- 当座照合書
- 通帳
提出する書類は通帳のコピーが一番簡単。取引が行われていると証明されれば、手続きは問題なく進められます。
ファクタリングを利用する際の注意点
ファクタリングを利用する際は、以下の3つの点に注意しましょう。
- 悪質な業者を利用しない
- 急かす業者を利用しない
- ファクタリングの種類を理解する
特に悪質な業者を利用してしまうと、多大なリスクを背負うことになるため、しっかりと見極める必要があります。
ここからは、ファクタリングを利用する際の注意点を詳しく解説します。
悪質な業者を利用しない
ファクタリングは国や都道府県からの認可が不要なため、悪質な業者もいるため注意が必要です。
悪質なファクタリング業者を利用すれば、売掛債権の情報を盗まれてしまったり、会社の情報を悪用されてしまたりと、大きな損失を生むかもしれません。
特にファクタリングの情報を明確に提示していない業者や、手続きの方法がわからない業者は利用しないのが無難です。
急かす業者を利用しない
手数料を獲得するために、早期のファクタリングを求めてくる業者もなかには存在します。
しかし、早期のファクタリングというのは非常に危険。悪徳業者であるかどうかを見極めるためにも、急いで契約せずに他の業者と比べてみましょう。
いくつかの業者と比べることで、対応の差や雰囲気などの違いがわかるはずです。比較したうえで、信頼できるファクタリング業者を利用しましょう。
ファクタリングの種類を理解する
ファクタリングには2社間と3社間の2種類があります。
2社間は手数料が高いものの、早期の現金化が期待できます。
一方で、3社間は時間はかかってしまうものの、比較的手数料を抑えられます。
どちらを利用するべきかは、会社の状況や必要な金額などによって異なります。どちらの方が自社に合っているのか、しっかり比較検討しましょう。
ファクタリングの申し込み方法 まとめ
ファクタリングを初めて利用する方に向けて、ファクタリングの申込方法や注意点を解説しました。
ファクタリングは融資ではないため、厳しい審査はなく書類に問題がなければ利用できる可能性は非常に高くなります。
まずは必要な書類や申込方法をしっかりと確認しましょう。事前に書類を用意しておけば、スムーズに手続きを進められます。
また、ファクタリング業者の中には、悪質な業者が混じっているのが事実です。そのため利用できる金額やサービスだけではなく、信頼できそうかどうかもじっくりと比較してみてください。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。