ファクタリング利用は取引先や取引銀行にバレるのか?
ファクタリングとは、売掛金を利用した資金調達方法です。自社の経営状況が厳しくても利用できる可能性が高いので近年、注目を集めている資金調達方法です。
しかしファクタリングの利用を検討している方の多くが心配していることは、ファクタリングを利用すると取引先や取引銀行にバレるのかどうかということです。
結論から先にいうと、2社間ファクタリングという仕組みを利用すれば、ファクタリングの利用が、取引先や銀行にバレることはありません。
目次
ファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛金を利用した資金調達方法です。ファクタリングの利用が取引先や取引銀行にバレるのかについて説明する前に、ファクタリングの主なメリット、デメリットについて説明します。
ファクタリングのメリット
ファクタリングの主なメリットは2つあります。
最短即日で売掛金を現金化できる
ファクタリングのメリットの1つ目は、最短即日で売掛金を現金化できることです。
銀行融資の場合、即日で融資を受けられる可能性は低いと思います。
会社経営を行っていると、今すぐにお金が必要な場合もあるでしょう。
資金繰りに困った経営者の早く現金が欲しいという資金ニーズに応えてくれることは、ファクタリングの大きなメリットです。
審査基準が甘い
ファクタリングの2つ目のメリットは、ファクタリングの審査は甘いことです。
銀行融資を受けるためには、決算書などの書類を用意が必要ですし、融資を受けるまでに、長い時間がかかることもめずらしくありません。
また銀行融資の場合、自社の信用状況が悪いと融資を受けることができません。しかしファクタリングの場合、ファクタリングを利用する会社の信用状況はあまり関係ありません。
ファクタリングの審査で重要視されるのは、売掛先の信用力になります。
なぜなら、ファクタリング利用会社が倒産しても売掛先から資金が回収できれば問題ないので、ファクタリング利用会社の信用状況よりも売掛先の信用状況が良ければ利用出来るのです。
ファクタリングのデメリット
ファクタリングの主なデメリットは2つあります。
手数料が高い
ファクタリングのデメリットの1つ目は、手数料が高いことです。ファクタリングは、融資ではないので金利はありません。しかしファクタリングを利用する際に手数料がかかります。
ファクタリングにかかる手数料は、2%~20%が平均です。銀行融資の場合、現在、マイナス金利の影響で金利は非常に低くなっています。銀行融資に比べて高い手数料がかかってしまうことはファクタリングのデメリットになります。
また、手数料以外にもファクタリングには諸費用がかかります。ファクタリングを契約する際に、手数料以外にかかる費用は代表的なもので5つあります。
- 契約事務手数料
- 審査費用
- 債権譲渡登記費用
- 収入印紙代
- 公正証書作成費用
手数料以外にこのような手数料がかかるのでファクタリングにかかるコストは銀行融資やカードローンに比べて高い傾向にあります。
取引先の信用情報に依存する
ファクタリングのデメリットの2つ目は、ファクタリングの利用可否は、売掛先に依存することです。
銀行融資やカードローンの場合、自社の信用状況によって借り入れができるか否かが決まります。
しかしファクタリングの場合、売掛金を発行している取引先の信用状況によって大きく左右されます。
取引先の信用状況が悪ければ自社の信用状況がいくら良くてもファクタリングを利用することはできません。
以上がファクタリングの主なメリット・デメリットになります。ではこれよりファクタリングの利用が取引先や銀行にバレるのかについて説明していきます。
取引先や銀行にバレるかどうかについて理解するには、ファクタリングの仕組みについて理解することが必要です。
ファクタリングの仕組み
ファクタリングには主に3社間ファクタリングと2社間ファクタリングという仕組みがあります。
3社間ファクタリングとは
3社間ファクタリングでは、ファクタリングを利用したい会社、取引先(売掛先)、ファクタリング業者の3者が登場します。
ファクタリングを利用したい会社は、ファクタリング業者にファクタリングの申込みをします。ファクタリング会社は、売掛先の信用状況を調査して問題無ければファクタリングに応じます。
ファクタリング利用会社は、ファクタリング業者に売掛金を譲渡します。ファクタリング業者は、売掛金の譲渡を受けたらファクタリング利用会社に資金提供します。ファクタリング業者は、売掛金の期日が来たら取引先(売掛先)から売掛金の回収を行います。
2社間ファクタリングとは
2社間ファクタリングでは、ファクタリング利用会社、ファクタリング会社の2社間での取引です。2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの仕組みはほとんど同じですが、資金の回収の仕方が異なります。
2社間ファクタリングでも、ファクタリング業者は、ファクタリング利用会社と契約をして、売掛金の譲渡を受けます。そしてファクタリング利用会社に資金を提供します。ここまでは、3社間ファクタリングと同じです。
しかし、ファクタリング業者の売掛金の回収方法が、3社間ファクタリングとは異なります。
3社間ファクタリングの場合は、売掛金の期日が来たら直接取引先から回収します。
しかし2社間ファクタリングの場合、ファクタリング業者は取引先から資金を直接回収すするのではなく、ファクタリング利用会社から行います。つまり売掛金の期日が来たら資金は取引先から一旦ファクタリング利用会社に入金されるのです。
取引先にバレたくなければ2社間取引にする
2社間ファクタリングの場合、売掛金の満期資金は、ファクタリング利用会社に入金されるので取引先からファクタリングの利用がバレることはありません。
ファクタリングの利用が取引先に知られないメリットは非常に大きいです。
一般的に多くの会社は、自分の会社の売掛金がファクタリングに利用されることを嫌がります。
ファクタリングの利用がバレてしまうと、取引先にファクタリングをしなければいけないほど資金に困っていると取引先にみなされてしまうリスクもあります。
ファクタリングの利用が取引先にバレた結果、今後の取引に不安を覚え、取引を減らしたり打ち切ったりされてしまう可能性があるのです。
ファクタリングの利用が取引先にバレないことが2社間ファクタリングの利用が最大のメリットになります。
しかし2社間ファクタリングにもデメリットがあります。それは手数料が3社間ファクタリングに比べて高いことです。
なぜ2社間ファクタリングの方が3社間ファクタリングに比べて手数料が高いかというと、ファクタリング業者からみると2社間ファクタリングのリスクが高いからです。
2社間ファクタリングは、売掛金の満期資金がファクタリング利用会社に一旦入金されます。入金されたら、ファクタリング業者に返せばいいのですが、返さないリスクがあ流のです。
一般的にファクタリングを利用する会社は、銀行融資を受けることができないなど経営状況が悪い会社が多いです。
そのような会社に資金が一時的にでも入金されると持ち逃げされるリスクがあるからです。
またファクタリング利用会社が税金や社会保険料を滞納している場合、入金された売掛金の満期資金は差し押さえの対象になります。差し押さえの対象になった場合、資金の回収を行うことができません。
3社間ファクタリングの場合、直接、売掛先から資金を回収することができるのでこのようなリスクはありません。
リスクが高い分、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも手数料が高いです
一般的な手数料の相場は2社間ファクタリングの場合10%~30%、3社間ファクタリングの場合で2%~20%です。
2社間ファクタリングでも3社間ファクタリングでも銀行にはバレない
一般的に銀行融資やカードローンを利用すると銀行にバレます。なぜなら銀行融資やカードローンを利用すると、決算書類に載せなければいけませんし、信用情報機関に登録されます。
信用情報機関とは、融資やカードローンの利用履歴がすべて登録されている機関になります。銀行や消費者金融などは、融資やカードローンの利用が確認出来次第すぐに信用情報機関に報告する義務があります。
金融機関は、信用情報機関に照会をかけることによって、融資をするかしないかの判断をしているのです。
返済が滞ったり、融資残高が大きくなると新規でお金を貸してくれる金融機関はなくなります。
なぜなら、返済不能に陥るリスクが高いからです。
しかし、ファクタリングの場合、決算書類にも信用情報機関にもファクタリングの利用事実が載ることはありません。なぜならファクタリングは融資ではないからです。
ファクタリングは信用情報を傷つけることなく利用できるのです。
今後の融資のことを考えると、ファクタリングを利用したことを取引銀行に知られないメリットは非常に大きいと思います。
まとめ
今回は、ファクタリングの利用が取引先や銀行にバレるかどうかについて説明しました。
銀行には、ファクタリングの利用がバレることはありませんし、3社間ファクタリングを利用すれば取引先にもファクタリングの利用がバレることはありません。
ファクタリングは銀行融資と違い、信用状況を傷つけないことや即日資金を受け取れるメリットがあります。
是非今回の記事を参考に、資金調達に1つにファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか?
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。